最大で348億円のマイナス。道後温泉本館が改修工事に入ることで愛媛経済に与える影響の予測値です。このリスクを何としても最小限に抑えたく、近年松山市は国内外へ向けた観光PR・プロモーション事業を強化してきました。

その中で私たちは、インターネット上でのプラットフォームとなる5言語対応の松山市公式観光WEBサイト、道後温泉・松山城の観光PR映像、松山市を広報するシティプロモーション映像などの制作を行うことにより、市の事業に参画してきました。

特に、今このタイミングだからこそ道後温泉の魅力を国内外に発信したいという想いで取り組んだのが、PR映像「道後温泉歓迎楽団 桶ストラ」です。
温泉を象徴する風呂桶とオーケストラを掛け合わせ、話題性を重視したコンテンツを目指すとともに、日本最古の湯といわれる道後温泉の品格を損なわないイメージで表現しました。
また、松山の大きな魅力である温厚で柔和な人柄が伝わる演出としました。

こうした企画のアイデアやストーリー作りは、メンバーとの話し合いやフィールドワークによって生まれます。プロモーション戦略の中には、露出量勝負の直接的な広告を配信するという手段もありますが、今回は話題性に繋がるクリエイティブを武器に戦略を組み立てていきました。

今や日本中のあらゆる地方都市、市区町村が地域プロモーション・地方活性化事業に力を入れています。その背景には、少子高齢化に伴う人口減少の影響で、行政としての財源確保が慢性的な課題となっていることが挙げられ、ここ愛媛県松山市も例外ではありません。この問題と真摯に向き合って地域をより良い方向に導くことが、私たちのような地方のクリエイ考えられるチームや組織でありたいと思っています。

愛媛県大洲市には、国内トップのシェアを誇るコットンメーカーがあります。丸三産業様は世界各国とも取引があるグローバル企業。創業70周年を迎えるにあたり、これからの企業の顔となるシンボルを作りたいとご相談をいただきました。

シンプルなシンボルマークは、簡単に作れるように思われるかもしれません。ただ、シンボルマークは企業が伝えたい想いや信念を代弁し、その企業と関係するあらゆるステークホルダーに意味や価値を託すことができるものです。理念や経営方針、経営計画を紐解いて作らなければならないものです。それぞれに意味を持った3つの円をモチーフに“ コットンで未来をつむぐ”というスローガンとともにこのロゴマークが生まれました。